前回に引き続き九州に行った話をしていきます。
今回は9/9~9/10までのことを綴っていきますのでよろしくお願いいたします。
(前回日付の話したっけ?まぁええわ。こんな出来立てのブログなんて誰も見てねぇし)
狂気!415系11時間ツアー!!
九州に上陸した我々は「小倉まで」来てガストでお食事したり(スマホ充電のため)門司のスーパー銭湯で温泉を楽しんだ後は、この旅行のメインディッシュとなるツアーに参加するために夜の門司港へ。
門司港駅舎、すごくいいです。旅の始まりの駅としてとても風格があります。
「レトロ」という言葉がぴったりな駅ですよね。
そして、なんで夜な夜なこんなところまで来たのかというと...
この時間に「今は」存在しない列車、存在しない駅名が...
そう、この「夜行急行 日南」ツアーは門司港を22時半に出発し、翌日鹿児島中央9時41分に到着、476.8キロ11時間、一晩かけて走破するものです。しかも、充当される車両は希少な存在となっていた415系のセミクロスシートを備えたFo117編成。貴重な体験をボックスシート1区画占有で4万2000円で体験してきました。
ここまで軽く今回のツアーの概要を書いてきましたが普通の神経の方ならこう思うでしょう。
え?アホなん?
それが正常な判断です。問題ないです。
普通の判断ができていれば高いお金(3人で割っても1万越え)を払って11時間リクライニングもできないボックスシートに座り続けるという行為はしないでしょう。所要時間はあの有名な飯田線修行の2倍ですよ。2倍。
こんな企画をした方(真剣に企画・実行してくださった皆さんごめんなさい)も参加した方もイカれてます。
でもね、「これが最後!」とか書かれるとオタクの頭と財布ゆるゆるになる訳ですよ。
ということで狂気のツアーに参加することになりました。
22時くらいから受付が開始されたので、そこで参加証とグッズと軽食(パンが四種類だったかな?)、緑茶をもらって、いざ改札へ突入。
我々が乗る列車がちょうどやってきて撮りたい放題。415系とレトロな門司港駅のホームは似合いますね。旅情を高めてくれます。
そして22時39分、定刻通り狂気ともいえる11時間の旅が幕を開けるのでした...
混沌ミッドナイト ~鹿を添えて~
列車は小倉を経由し夜の日豊本線へ足を踏み込み爆走。ガタガタ揺れるのが「まだ」心地よく、即、夢の中へ。
別府と大分にも止まったんですけど眠くてギブ。明るいときに行きたいよ…
気づいたら佐伯に到着
時刻は2時半、こんな時間ですから改札周辺には駅員もおらす出入りし放題。近くにコンビニがあったので参加者は買い出しに向かっていました。
夜の佐伯駅探訪を楽しみ列車に乗り込みます。すでに満足していますが、まだ行程の1/3、先を急ぎましょう。
次の停車駅は延岡。駅がきれいだと聞いて楽しみにして、少しばかりの仮眠を取り延岡に到着!
しませんでした
踏切の警報音で起こされ、予定ではすでに延岡に到着しているはずなのに北延岡近くの踏切を跨いで停車。何事かとと思ったら放送で
鹿と接触しました
わお。
該当区間は山がちの区間なので仕方ないことですよね。結局、列車は30分遅れで出発、乗務員さん、お疲れ様です...
このあと、鹿を用いたジビエ料理が振舞われることなく乗務員交代のため1分延岡に延岡に到着、今度こそ何事もなく宮崎へ...
着きませんでした。
二段構えはいいのよもう...
今度は高鍋の手前の川南で踏切安全確認。もういいって。
先ほどの鹿と異なり、こちらは5分程度で解決したので一安心。
縦ノリでバイブスブチ上げ
なんやかんやありましたが、なんとか宮崎におおむね定刻通り到着。
6時前なのでこの時間になると特急をはじめとする列車が発着してゆきます。
陽が昇ってきたころに宮崎を出発、大淀川からライジングサンを拝み、清武へ。
ここ、清武ではダイヤ改正で消滅した気動車による高鍋行6750Dと行き違い。
両方とも現在では実現不可能な並びとなりました。
さて、宮崎を出て気になること、いや、気にならない方がおかしい問題がここで発生します。それは...
電車が跳ねる!!!
それは尋常じゃない程に揺れます。半端ないです。ペットボトルはもちろん我々も浮くんです。柔らかい415系のシートのストローク量が足らなくて、体は浮いたり落ちたりの繰り返し。そんな線路で415系は澄ました顔して爆走します。ホントに電車が明後日の方向に飛んでいかないか心配になりましたもん。この揺れはシートベルト必須です。
疲れ切った体に暴力的な振動は刺激が強すぎたからか、このあたりから腰痛が終点まで続きました。コンタクトは走行中につけたけど。
このあとは都城、帖佐、本来止まらない重富に停車。こうして、ホームに降りられるのはいいですよね。
長い旅路の終わり
そして、門司港発車から約11時間...
ついに、桜島が姿を現しました。
終点「西鹿児島」まであと少しです。
文句は散々言いましたけど、もうこの体験と感動は味わない...そう考えると「参加してよかった」と思いますね。鹿シバいたけど。
そして、9時41分
終点「西鹿児島」に到着。いやぁ...長かった...
そして、日豊本線完乗です。
改札を出て余韻に浸り...
ません。
ノータイムで指宿のたまて箱(以後いぶたま)に乗車します。我々の旅はいつだってカツカツです。余韻なんてものに浸る暇などありません。移動あるのみです。
ちなみにここで体力の限界を迎え、起きてはいましたが「省エネモード」状態に。
写真はあまり撮らずに景色を楽しみ指宿まで往復しました。でもこいつに特急料金はぼったくりだろうよ。
新幹線で熊本へ
ボケっとした状態で鹿児島中央に戻り、新幹線で熊本へ。
N700もカッコいいんですが800系が昔から気になっていたんですよねぇ~
しかも、
これが自由席とは恐れ入る。新幹線で2+2列席は実質グリーン車。めちゃくちゃ豪華。
そんな800系の車内でいただくのは
しろくまです。
ちょっとお値段が張る代物ですが、相当の量があるので満足。ちゃんと天文館むじゃきのものですから味もGOOD.。ただ、小さく見えるこの内容量は330ml。スーパーより断然多い内容量ですが、これでベビーサイズ。標準は倍以上の750ml。大きい方はビビッて買えず、こっちを選びました。あれ買ってたら、カロリーと冷たさで胃腸を痛めます。たぶん。
ちなみに自分は、しろくまは熊本の名物だと思っていました。恥ずかしいね。
しろくまと格闘すること約1時間で熊本に到着。なんとかしろくまは食べきりました。
駅の広場に出ると路面電車がお出迎え。辛島町のホテルに向かい荷物を降ろして第二ラウンドに突入しました。
変わる熊電
辛島町のホテルから歩いて。藤崎宮駅へ。
やってきたのは元営団の03系。営団時代の車両好きにはたまらないですよね。しかも、こいつ併用区間走るし。
なんやかんやで菊池線の終点御代志に到着。この駅は一度来てみたかったんです。
なんといってもこの駅の構造。ホームを介して電車からバスにスルーできる、この感じ好きです。そんなおもしろ構造持つ御代志駅ですが、この駅は10月で廃止され線路付け替えの上で移転が決まっていました(現在移転済み)。だからわざわざ限界の体に鞭打って来たわけです。
最初で最後だけどいい思い出になりました。
ここで、そのまま折り返して北熊本方面に向かい
東京の地下鉄が熊本の地で並んでいる不思議な光景を見つつ、01系に乗車。
01系も銀座線時代、思い入れがある車両で引退までたくさん乗りました。色々変わっていますが、基本は変わっていないので懐かしかったです。
懐かしんでいるとあっという間に上熊本に到着。
ここから熊本市役所に行き
熊本城を見て
ラーメン食べてこの日は終了。
長い一日でした。
中編も長くなったのでここで区切ります。
次回
消えゆく特急街道と長崎の夜
ここまでありがとうございました。
参考文献
鉄道チャンネル 国鉄型415系夜行急行「日南」号の旅 JR九州が発売